~部員ブログ⑧~
『夢はゴールキーパー』
アンニョンハシンミカ!!
久し振りの朝鮮大学校サッカー部、部員ブログを担当することになりました。
教育学部 4年制教育学科 4年 ファン ソンウィです!
いざ、こうして自分の思いを文章にしようとすると、何を書けばいいか分からなくて困ります。自分の事って案外、他人の方がよく知ってたりするものです。
そんな、皆さんが思うのとは違う一面が見れるかもしれないので最後までお付き合いいただければ幸いです。
自分は物心がついた時にはゴールキーパーをやりたいと言っていたそうで、今考えたら珍しいタイプだなと思います。保育園を卒園するときには「ゴールキーパーになります!」と自信に満ちた表情で宣言したのを覚えています。
サッカー選手ではなくゴールキーパーになりたかった自分はそれから今までの16年間キーパー一筋でした。そんなキーパーに夢中だったキーパー馬鹿もいつしかサッカー選手になる事を目標にしていました。
その頃は朝から晩までボールを蹴ればプロになれると思っていました。しかし、世の中そんな上手くいくわけもなく自分のサッカー人生は挫折の連続でした。
まぁ、挫折と言っても自分の場合は最初からバキッと折れていただけで一度も立派に成就した事はないですけど…
一番つらかったのは中学高校時代です。サッカー選手を意識し始めたその頃は選抜などにも選ばれず、Aチームの公式戦なんて一度も出れませんでした。
その時、自分の前に立ちはだかったのは自分より何倍も上手い選手たちで、心の中で失点しろとか、ミスしろとか、怪我しろとか思ったことは一度や二度ではありませんでした。それも同級生だけではなく先輩、更には後輩まで一人残らず上手かったので卑屈になりまくってました、他責も他責、最低です。
高校を卒業するときに自らを振り返り、このままダメな理由を他人に押し付けるのではなく、大学で他の選手達に勝って、他責にしていた自分を克服しようと決意しました。
しかし、そんな自分を待ち構えていたのは予想外の展開でした。
大学でサッカーに取り組んでいる中で年々一人、二人と一緒にプレーしていたゴールキーパーが減って気づけば残ったのは自分ひとりでした。夢のためだったり、怪我でやりたくてもできなかったり、それぞれの事情がありました。最初はスタメンで試合に出れると喜びましたが、いざ公式戦のピッチに立った時自分の中を占めていたのは仲間たちに託された“想い”でした。自分は試合に負けるたびにその“想い”の強さを感じました。本来は皆、自分がフィールドに立って戦いたいのにその“想い”を押し殺して励ましてくれる姿を見た時、自分の事ばかり考えていたのが恥ずかしくなり顔を上げる事が出来ませんでした。これが託された“想い”を背負うと言う事だとその時身をもって知る事が出来ました。
ゴールキーパーとは“想い”をその身に背負いゴールを守るポジションです。その“想い”にはピッチに立つ11人、チームメイト、監督、コーチ、朝鮮大学サッカー部にかかわる全ての人たちの“想い”が込められてます。正直一人で背負うには重いかもしれません、しかし自分にはたとえ選手は辞めても隣で一緒に戦ってくれる仲間がいます。
それに気づけた今自分は小さな頃にあこがれた“ゴールキーパー”に少しは近づけたかなと思います。
長々と最後までお付き合いいただきありがとうございました!
4月11日に開幕を控えた東京都1部リーグでも“想い”を背負って“ゴールキーパー”として戦っていきたいと思います。
これからも朝鮮大学校サッカー部応援よろしくお願いします!
選手紹介
名前:黄 成義(ファンソンウィ)
誕生日:2000年2月26日 (4年)
学部:教育学部
出身校:東京朝鮮高校
ポジション:GK
好きな言葉:不撓不屈
好きな選手:ノイアー、朴一圭、内田篤人
一言:これからも朝鮮大サッカー部をよろしくお願いします!